西武秩父線の「高麗(こま)駅」に着くや否やポツリポツリと雨が降り出しました。今日は西武鉄道のウォーキングイベント「高麗の里 巾着田(きんちゃくだ)・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)を訪ねて」です。
「高麗」と言えば「曼珠沙華」と言われるように、「高麗」の「巾着田」に咲き乱れる「曼珠沙華」の群生は雄にその数100万本とも言われ、この季節は相当の人出で賑わうとやら。確かに噂に違わず、高麗駅頭はイベント参加組を始め、個人や家族やグループでの観光組でかなりごった返していました。
雨も小康状態になったので早々に受付を済ませいざコースへ。今回のコースは巾着田だけを巡る2キロコース、高麗神社などを巡る8キロコース、そして高麗峠を越え飯能駅までの10キロコースの三つに分かれていますが、当然私は10キロコースにエントリーしました。
巾着田は高麗駅から10分ほどの距離ですが、近づくに連れ自家用車観光組も増えて、「曼珠沙華」の花道は都会の雑踏のような大渋滞です。立ち止まると背負ったザックが邪魔になりそうな花道の中、なるべく人が写り込まないように苦労しながらシャッターを切り続けました。「曼珠沙華」の花は噂に違わず圧倒される量とその艶やかさですが、今年は猛暑の影響でしょうか早朽ち果てたものが多く、9月初旬の頃なら
もっと瑞々しい花を愛でることができたものと思えます。
この人間大渋滞で巾着田を抜けるだけで相当な時間を費やしてしまいましたが、巾着田の端までくると観光組はもと来た道へUターンしていきます。後はほぼイベント参加組のみののんびりした里山ウォーキングとなりま
した。そのイベント参加組も10キロコースは参加者が少ないせいか、一時は私だけがぽつねんと山道を歩いている状況となり、すわルートを間違ったのかとチョッと不安になったこともありました。
その後のコースは若干の起伏があってそれなりの大汗はかきますが、吹き渡る風は既に秋の香りを漂わせていて、暑い日差しも無く気持の良いウォーキングとなりました。
高麗峠を越え宮沢湖までは小1時間。まだまだ紅葉の季節には早いですが、栗のいがが散らばった山道や、ようやく色づき始めた柿の実を眺めながら歩いていると季節の移ろいを感じてしまいます。秋と
いう季節はいつの世も人間の感性を研ぎ澄ます素敵な響きを持っているものですね。
そして宮沢湖から飯能駅までは幹線道路歩きになります。排気ガスの中を40分程度歩くと再び駅頭の雑踏に巻き込まれてしまいます。もう長居は無用。まだお昼前の電車に飛び乗ると、缶チューハイを一気飲みして 池袋まで熟睡を決め込んだのでした。